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FIP(猫伝染性腹膜炎)

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    当院ではFIP(猫伝染性腹膜炎)の治療を行っております

    GS-441524/モルヌピラビル

    1.FIP(猫伝染性腹膜炎)とは?

    人の感染症でも知られているCOVID−19と同じコロナウイルスの一種である「猫コロナウイルス」によって引き起こされる病気です。主に幼齢〜若齢猫に多く発生し、発症するとほぼ100%死に至る非常に致死率の高い病気です。

    FIPウイルスは猫コロナウイルスが変異したものですが、そのメカニズムの詳細ははわかっておらず、免疫抑制を起こすFIVやFeLVなどのウイルス感染や、生活上でのストレスが強く関与していると考えられます。確実な予防策がないのが現状です。

     

    2.FIP(猫伝染性腹膜炎)の症状は?

    猫伝染性腹膜炎(FIP)には以下のような初期症状がある場合が多く、発症から数日以内に死亡してしまう可能性もあるため、このような症状を見つけた場合にはすぐに相談してください。

    ・食欲が落ちている
    ・元気がない
    ・抱っこした時に体がいつもより熱い、耳を触ると熱い(発熱)
    ・体重が減ってきた
    ・耳の内側や、白目部分、口のなかが黄色っぽい
    ・下痢、嘔吐が2日以上続いている
    ・お腹がふくらんできた
    ・呼吸が苦しそう

     

    3.FIP(猫伝染性腹膜炎)の種類は?

     

    猫伝染性腹膜炎(FIP)には、2つの種類(ドライタイプ、ウェットタイプ)があります。
    ウェットタイプとドライタイプのどちらのタイプを発症するかは、猫伝染性腹膜炎ウイルスに対する免疫反応の違いが関係していると言われています。
    また、必ずどちらのタイプだけになるというものではなくドライタイプとウェットタイプのどちらの症状も同時に発症する「混合タイプ」や、最初はドライタイプだったけれども、途中でウェットタイプにもなるということもあります。

     

    【ウェットタイプ】
    ・猫伝染性腹膜炎(FIP)の多くはこちらのタイプに分類されます。
    ・おなかや胸に水が溜まり、大きく膨れてきます。その水が肺や消化器を圧迫することで、呼吸困難や食欲低下などの症状を引き起こします。
    ・嘔吐や下痢などの消化器異常を引き起こす場合があります。
    ・進行が速く、症状の発生から数日以内に急死する可能性があります。

    ・皮膚や白目が黄色くなることがあります(黄疸)。

     

    【ドライタイプ】
    ・様々な臓器に小さなしこりが発生する「肉芽腫性炎」という特殊な炎症が起きます。
    ・眼に発生すれば、ぶどう膜炎(目が濁ったようになる)や虹彩炎(虹彩が腫れたり、充血する)などの症状がでる場合があります。
    ・脳内に発生すれば、眼振(眼球が小刻みに揺れる)、斜頚(頭が斜めに傾く)、マヒや痙攣などの神経症状を引き起こします。腎臓や肝臓、腸などに発生すれば、黄疸や下痢などの症状が現れることがあります。

     

    【混合タイプ】
    ・ウェットタイプとドライタイプ、それぞれの症状が同時に発生します。

     

    4.FIP(猫伝染性腹膜炎)の診断方法は?

    FIPの診断は、上記のような症状が現れた子に対して、血液検査、レントゲン検査、超音波検査などを行います。胸水、腹水の有無を判断するのにレントゲン検査、超音波検査は有用です。猫伝染性腹膜炎(FIP)に特有のものではありませんが、一般的な血液検査にて以下のような所見がある場合、症状と組み合わせて複数の変化が得られた場合はFIPと診断される可能性が高くなります。

    ・ リンパ球減少症(白血球の一種であるリンパ球の数が少ない)
    ・ 好中球増多症(白血球の一種である好中球の数の増加)
    ・ 貧血(赤血球の減少)
    ・ グロブリン濃度の上昇(血液中の免疫蛋白質の1つ)
    ・ 肝酵素値の上昇(ALT、ALPなど)
    ・ ビリルビンの上昇(黄疸を生じる → 粘膜や白目、皮膚などが黄色くなる)

    これらの異常の多くは、病気の初期段階では見られない場合もありますが、病気の進行につれて明らかになることがあります。
    従って、経過を追いながら再確認していくことが大切です。

    上記のような院内でできる検査のみで確定診断をつけることは困難で、最終的な診断には外部の検査センターに血液、腹水や胸水、肉芽腫(炎症で臓器にできるしこり)から取れた細胞の一部をPCR検査に提出し、FIPウイルスを検出することが必要となります。

     

    5.FIP(猫伝染性腹膜炎)の治療は?

    最近までFIP(猫伝染性腹膜炎)に対する有効な治療法は確立されておらず、ステロイド剤で炎症を抑える、猫インターフェロン製剤の注射でウイルスを抑える、免疫抑制剤で過剰な免疫を抑制するなどの対症療法が中心でした。
    この方法では症状の改善や延命にある程度の効果は示すものの、最終的にはほぼ100%亡くなってしまうため、猫伝染性腹膜炎(FIP)はずっと「不治の病」とされてきました。

    しかしながら近年、以下の治療薬を使用した治療実績が多数報告されています。

    ・GS-441524※1
    ・レムデシビル※2
    ・モルヌピラビル※2

    ※1 イギリスやオーストラリアでは猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療薬として承認、日本では未承認
    ※2 新型コロナウイルス感染症治療薬で猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療薬としては未承認

    GS-441524は、海外(オーストラリア、イギリス)では以前から使用されており、すでに500頭近くの治療実績があります(2020年10月〜2021年11月)。国際猫医学会(ISFM)でも、猫伝染性腹膜炎(FIP)に対する治療としてGS-441524を使用した治療方法が紹介されています。

    当院でも、上記のGS-441524やモルヌピラビルの取り扱いを行っておりますので、FIP(猫伝染性腹膜炎)の治療が可能となりました。

    ※薬の量には限りがあります。体重や病気の状態などによっては治療ができない可能性もあります。

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