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子犬の動脈管開存症(PDA)

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    子犬の動脈管開存症(PDA)

    子犬の動脈管開存症(PDA)

    動脈管開存症(PDA)は犬の先天性心疾患のなかで最も発生頻度が高く、特徴的な心雑音が認められることで知られています。基本的には早期の外科治療が勧められますが、病気に気づかず進行してしまうと手術ができなくなってしまいます。


    動脈管とは、赤ちゃんがお母さんのお腹の中にいるとき(胎子期)に、肺動脈から大動脈への抜け道になっている血管のことをいいます。
    胎子期には肺で呼吸をしないため、肺動脈から肺へ多くの血液を送る必要がなく、肺動脈から大動脈へと肺をバイパスして血液を送る仕組みになっています。この役割を果たすのが動脈管であり、出生後は不要となるため、通常は生後2~3日で完全に閉じます。これが閉鎖せずに残っている状態が動脈管開存症です。
    通常、血管内の圧力(血圧)は、肺動脈よりも大動脈の方が高く、出生後は胎子期とは逆方向、すなわち大動脈から肺動脈の方向に血液が流れます。しかし、動脈管が開いてしまっている場合、全身に回るべき血液の一部が動脈管を通じて大動脈から肺動脈に抜けていくため、肺動脈に余計な負担がかかります。重症化すると、顕著に増加した血圧によって肺血管が肥厚し、肺高血圧症の状態になります。そうなると血液が肺動脈から大動脈へと逆に流れるようになり、酸素化されていない静脈血が、動脈管を介して全身に流れるため舌の色が青紫色になります。このように粘膜が酸素不足によって赤色から青紫色になることをチアノーゼといい、この病態をアイゼンメンジャー症候群と呼び手術不適応の状態となります。

    当院では、このPDAにおける治療法として開胸術による動脈管結紮法を行っております。
    しっかりと動脈管を結紮できるので残存血流を残すことなく手術できます。直接法とジャクソン法の2種類があり、年齢や動脈管の硬さなどを考慮してどちらを実施するか検討します。合併症としては出血や血栓形成、不整脈などがありますが、成功率は95%といわれております。

    子犬の胸に手や耳をあてて、ザラザラという異常音が感じられたら、この病気の可能性があるため、ぜひご相談ください。

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